遮断型最終処分場

最終処分場で処理されるゴミは、主に業者から出た産業廃棄物です。
これらは土壌の汚染や環境悪化を招くため、適切な方法で処理することが必須となります。

遮断型最終処分場は、外部とゴミを処分する設備が遮蔽・隔離されている施設です。
一般的な最終処分場は埋立型のように、外部の空気とゴミが接する状態になっています。

しかし、この方法では有害物質を含むゴミの危険を高めてしまいます。
雨が降って有害物質が土壌へと浸透し、汚染するおそれがあります。
また、空気中に飛散してしまうと、周辺住民の健康リスクを高めることになるでしょう。
有害物質を含むゴミは、外気にさらしてはいけないのです。

このようなゴミは、一般的に遮断型最終処分で処理されます。
廃棄物を置く場所には屋根が取り付けられており、設備は壁で囲まれています。
また、地下水への影響を無くすために、壁や床は防水性の高いコンクリート(水密性)で作られています。

遮断型最終処分場は厳格な基準が設けられており、産業廃棄物が外部に与える影響を克服している点が特徴です。
外部からは単なる建物にしか見えず、周辺は廃棄物に見られる悪臭などもありません。
最終処分場としては、非常に優れた施設と言えるでしょう。

処理される廃棄物は、汚泥を始め様々あります。
特に有害で危険性の高いものについては、遮断型最終処分場で処理しなくてはいけないのです。

優れた特徴を持つ遮断型最終処分場ですが、全国的に設置された数を見てみると、一般的な最終処分場と比べて多くありません。
数十程度しか無く、まだ広く普及していない設備と言えます。

雨水や雪の流入を防止するための保守点検や、常時モニタリングが必要なこともあり、コストも他の最終処分場より高めです。
コスト面などから普及が進んでいないと考えられます。

しかし、コスト面さえ解決できれば、将来的には普及が進む可能性もあります。
周囲と遮蔽されていため、廃棄物を処理する施設としては理想型と言えます。