限りある資源を大切にする循環型社会へのシフトがあっても、今なお廃棄プロセスでは廃棄処理できない廃棄物が存在しています。
そのような廃棄物は、最終処分場に埋め立て処理されるようになっています。最終処分場は様々な残さ物などを長期間にわたって埋立処分する場所です。
そのため、最終処分場の周辺の生活環境には十分配慮が必要で、最終処分場から出る物質などが周辺環境に影響を与えないよう適切かつ安全に貯留できる施設でありつづける必要があります。
そのため、様々な技術などが応用されて、より安全で安心できる設備となるように多くの努力がなされています。
最終処分場施設が持続的に使用できるよう、埋立場所の容量を確保したり、貯留施設などの構造の耐力を向上させるという再生、
埋立処分が完了した最終処分場や周辺環境に支障をきたしている最終処分場、いわゆる不適正処分場を安全な状態にするための閉鎖とよばれる作業などを行う必要があります。
そんな最終処分場は、いずれは埋め立てが終了する限りある施設です。その限りある貴重な施設を少しでも長く使用できるように、ゴミの減量化やリサイクルなど、様々な取り組みが行われています。
しかし、埋め立てされた廃棄物がだんだんと蓄積し、ついには容量がいっぱいになったという場合には、最終処分場を地域住民や周辺の自然環境と調和させて、
次の世代が循環活用できるために跡地利用を行うことも大切であると考えられています。
跡地利用は、埋め立て終了から廃止までの暫定利用や廃止後の利用など、最終処分場の容量がいっぱいになった後、廃棄物処理とは違う目的で最終処分場の土地を活用する方法です。
例えば、最終処分場を廃止以降に跡地利用している事例として、防災施設用地や駐車場などがあります。また、災害廃棄物仮置場や緑地、サッカー場としても活用しているというケースもあります。
そして、工場用地として、その土地の上に工場を建設したり、太陽光発電などの発電用施設として用いたりしている場合もあります。
さらに、運動場などの厚生施設や道路や資材置場、公園や野球スタジアムなどの活用方法などもあり、そして、土砂仮置場として活用しているという場合もあり、とても多様な用途があるといえます。
最終処分場の跡地利用では、埋め立て物の安定化状況や立地条件等十分に考慮してから、有効な利用方法が検討されることが大切であると考えられています。
最終処分場は循環型社会において重要な役割を果たしているといえます。