安定型最終処分場

産業廃棄物は種類によって廃棄方法が異なります。
安定型最終処分場は、様々な産業廃棄物を処理できる施設です。

廃棄物として処分されるゴミの中には、有害な物質を含む、あるいは流出させるおそれのあるものが少なくありません。
環境悪化にもつながりますし、人間への健康に影響が出ることもあります。
例えば雨水が原因で有害物質が流れ出せば、どこまで被害が及ぶかは計り知れません。

逆に有害物質を含まず、環境負荷も小さい産業廃棄物も存在します。
人体への影響はあるかもしれませんが、土壌汚染・空中飛散などのリスクは低いものもあります。
これらは安定型最終処分場で処理されるようになっています。

最終処分場は大きく安定型・管理型・遮断型の3つに分けられます。
その内の一つである安定型処分場は、廃棄物を埋立処分するための施設です。

安定型最終処分場へ埋め立てられるゴミは様々あります。
一例ですが、プラスチックやゴム、金属・ガラスなどのくず片をここで処分します。
他にも、一部の包装容器やコンクリート片なども埋立処分されるため、多岐に渡る廃棄物が持ち込まれます。

また、安定型最終処分場は、全国的に見て最も数が多い最終処分場です。
最終処分場は他にも2種類ありますが、その中でも特に数が多くなっています。
全国に2500カ所以上あると言われており、地域によっては数十もの安定型最終処分場が存在することになります。

最も目にする機会が多い最終処分場と言えますが、埋立処分をするため、すぐ処理能力に限界が来てしまう欠点があります。
埋め立てるため低コストですが、広大な用地を必要とします。
狭い土地に安定型最終処分場を作っても、ほんの数年で一杯になってしまうのです。

また、ほぼ害のない廃棄物が処理されるといっても、有害物質を含む廃棄物と完全に分離できるとは限りません。
少量の有害物質が流出して環境を汚染するリスクは残っており、雨天時の悪臭が問題になることもあります。