日本産業廃棄物処理振興センターとは

「日本産業廃棄物処理振興センター(JWセン「日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)」は、社団法人「日本廃棄物対策協会」を発展させた財団法人として1988年に設立されました。2012年には公益財団法人に移行。正しい産業廃棄物処理の普及を目ざし、30年以上にわたって活動を行っています。そのJWセンターの事業内容には、大きな2つの柱があります。

そのひとつが、電子マニフェスト事業です。マニフェストというのは、産業廃棄物の内容やどのような経緯で処理されたかというデータを、細かく記した管理票のことです。産業廃棄物の排出事業者や処理業者は、それを作成する義務があります。このマニフェストには、紙以外にも電子情報があります。1998年に改正された廃棄物処理法によって、その情報処理センターとしての役割が、JWセンターにあたえられることになったのです。

残念ながら、マニフェスト制度の導入後も、2016年に発覚した食品廃棄物の不正転売のようにさまざまな問題も起こっています。JWセンターでは、移動情報の登録やビッグデータの活用なども導入して、今後もよりいっそう産業廃棄物の流れを透明化していく方法を考えています。

そして、もうひとつの柱となっているのが教育研修事業です。こちらでは、産業廃棄物にたずさわる排出事業者や処理業者などに対して、正しい知識や技能を習得するための講習会を開いています。なかでも、「産業廃棄物又は特別管理産業廃棄物処理業の許可申請に関する講習会」と「特別管理産業廃棄物管理責任者に関する講習会」は、それぞれの許可や資格を取得するために受けるのが必須となっています。

ほかにも、PCB廃棄物の収集運搬業の許可申請に必要な「PCB廃棄物の収集運搬業作業従事者講習会」なども行っています。また、関係者の知識や技術を向上させるために、「産業廃棄物マネジメント研修会」や「放射性物質汚染廃棄物の処理に関する講習会」などの研修会も開かれています。

2つの事業以外では、医療関係機関などが参考にできるような「感染性廃棄物容器評価事業」、産業廃棄物やリサイクルに関わる調査を行う「調査事業」。そして、アジア全体で情報の提供や交流を行う「国際事業」、産業廃棄物処理の最新情報提供や理解を深めるために、セミナーや機関誌、ホームページでの「広報事業」も行っています。

このような活動を通じて、JWセンターでは、産業廃棄物が適正に処理され、理想的な循環型社会が築かれていくことを目標として、今後もさまざまな活動を行っていく考えです。